- 英語リスニングに強くなる!英音研公式ブログ / 205. 心に響く英語ことわざ
公開日
2025.04.02
更新日
2025.04.05

心に響く英語ことわざ(342)フランスの哲学者のモンテーニュの名言 In the education of children there is nothing like alluring the interest and affection.(興味なければ宝の山も瓦礫)
“In the education of children there is nothing like alluring the interest and affection, otherwise you only make so many asses laden with books.”
直訳は「子どもの教育においては、興味と愛情を引きつけることほど大切なことはない。そうでなければ、ただたくさんの本を積み上げるだけになってしまう」で、似た日本語のことわざに「興味なければ宝の山も瓦礫」があります。
モンテーニュのモンテーニュ名言”In the education of children there is nothing like alluring the interest and affection, otherwise you only make so many asses laden with books.”の意味
モンテーニュ(Michel de Montaigne)のこの名言、教育において子どもの興味や愛情を引きつけることがいかに重要かを示しています。
この名言には、以下の3つの重要なポイントが含まれています。
子どもの興味や愛情を引きつけることが重要である:
子どもは本来、好奇心旺盛で、新しいことを学ぶことに意欲を持っています。しかし、強制や恐怖によって学習させようとすると、興味を失い、学習意欲が低下してしまいます。モンテーニュは、子どもの興味や愛情を引きつけることが、効果的な教育の第一歩であると主張しています。
詰め込み教育は逆効果である:
詰め込み教育は、子どもに知識を詰め込もうとする教育方法です。しかし、モンテーニュは、このような教育方法は、子どもにとって負担が大きすぎるだけでなく、知識を真に理解することにつながないと指摘しています。
真の教育は、子どもの主体性を育むものである:
モンテーニュにとって、真の教育は、子ども自身が学びたいと思うことを主体的に学ぶものであると考えられていました。そのため、教師は、子どもの興味や関心を引き出し、自ら学ぶ意欲を高めるような指導を行うことが重要であると主張しています。
この名言は、現代の教育にも通じる重要な教訓を提供しています。
近年、教育現場では、子どもの主体性を育むことが重要であるという認識が高まっています。モンテーニュの名言は、このような現代の教育改革の理念を支える重要な根拠の一つと言えるでしょう。
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似た意味の英語のことわざ
“Lead a horse to water, but you can’t make him drink.”
意味: 馬を水辺まで連れて行っても、飲ませることはできない。
解釈: このことわざは、いくら教えようとしても、興味や意欲のない人には理解させることはできないという意味です。モンテーニュの名言と同様に、教育においては子どもの興味や関心を引き出すことが重要であることを示しています。
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似た意味の日本語のことわざ
興味なければ宝の山も瓦礫
意味: 興味がなければ、どんなに価値のあるものでも意味がない。
解釈: このことわざは、学ぶ意欲がなければ、いくら知識を詰め込もうとしても、真の理解には繋がらないという意味です。モンテーニュの名言と同様に、教育においては子どもの興味や関心を引き出すことが重要であることを示しています。
押売りは買ってくれぬ
意味: 押し売りしても、人は物を買ってくれない。
解釈: このことわざは、強制や圧力によって学習させようとすると、逆効果になるという意味です。モンテーニュの名言と同様に、教育においては子どもの主体性を尊重することが重要であることを示しています。
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モンテーニュの生い立ち
ミシェル・エケム・ド・モンテーニュ は、1533年2月28日、フランス南西部にあるサンテミリオン近くの モンテーニュ城 で生まれました。
父ピエール・エケムは、裕福な商人であり、サンテミリオンの市長を務めたこともあります。母 アントワネット・デ・サンテ・クロワ は、スペイン系ユダヤ人の家系に属していました。
モンテーニュは幼い頃からラテン語教育を受け、6歳からは家庭教師によって教育されました。その後、ボルドーにある ギエンヌ学院 に進学し、そこで古典学、法学、哲学などを学びました。
1557年、モンテーニュは トゥールーズ大学 で法学士号を取得し、その後、ボルドー高等法院の評議員を務めました。
1565年、モンテーニュは フランソワーズ・ド・ラ・シャスニエ と結婚し、1女をもうけました。
1577年、モンテーニュの父が亡くなり、モンテーニュは モンテーニュ城 を継ぎました。その後、モンテーニュは政治から身を退き、著述業に専念することになりました。
モンテーニュの代表作である 『エセー』 は、1580年から1592年にかけて出版されました。『エセー』は、モンテーニュ自身の経験や思考を綴った随筆集であり、人間の本質や社会について考察した内容となっています。『エセー』は、フランスのみならず、ヨーロッパ各国に大きな影響を与え、近代エッセイの誕生に大きな役割を果たしました。
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この記事もご覧ください。
心に響く英語ことわざ(341)フランスの哲学者・小説家のヴォルテールの名言 Love truth, but pardon error.(真実を愛しなさい、しかし誤りは許しなさい過ちを犯すことは人間であり、許すことは神聖なこと)
https://www.eionken.co.jp/note/voltaire/
心に響く英語ことわざ(343)デンマークの哲学者キルケゴールの名言 During the first period of a man’s life the greatest danger is not to take the risk.(虎穴に入らずんば虎子を得ず)
https://www.eionken.co.jp/note/kierkegaard-2/
英語リスニング脳構築のポイント「単語ごとの英音認識」と「意味の理解」ができるようになる学習法
https://www.eionken.co.jp/note/listening-english-recognition-understanding/
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著者Profile
山下 長幸(やました ながゆき)
・英音研株式会社創業者・代表取締役
・米国系戦略コンサルティングファームであるボストン コンサルティング グループ(BCG東京オフィス)及びNTTデータ経営研究所において通算30年超のビジネスコンサルティング歴を持つ。BCGでは日本のみならず、米国・欧州企業向けに経営戦略、マーケティング戦略、業務改革(BPR)、新規事業や新サービス開発プロジェクト、ソーシャルメディアマーケティングなどを多数経験。NTTデータ経営研究所においては、グローバルビジネス推進センターのエクゼクティブコンサルタントとして、米国、中国、台湾、香港、ベトナム、タイ、マレーシア、インドネシア、バングラデシュ、UAE、サウジアラビアなどにおける市場調査・輸出拡大戦略立案などに従事。
・英語リスニング教育の専門家。長年、英語リスニング学習を実践・研究し、日本人に適した英語リスニング学習方法論を構築し、サービス提供のため英音研株式会社を創業。
・英語スピーキング脳を構築する効果的な学習方法も考案、英音研公式ブログに学習方法を投稿。
・趣味は米国の映画・ドラマを視聴して、米国人の価値観、文化、風習などを感じ取ること
・最近は、長年疑問に思っていたことや知りたいと思っていたことを生成AIに質問して、回答を読んで納得したりしている。これからの時代は膨大な知識データベースでもある生成AIへの質問力がポイントになると考えている。
・晴れていると、近くの小さな川沿いをウォーキングして、季節の移ろいを感じている。
・英語関連の著書に「生成AIをフル活用した大人の英語戦略」「英語リスニング学習にまつわるエトセトラ:学習法レビュー」「なぜ日本人は英語リスニングが苦手なのか?」など8冊がある。
Amazon.co.jp: 英音研株式会社: 本、バイオグラフィー、最新アップデート
・「シニアになって米国オンライン教育を受講してみた」シリーズとして9冊の書籍を発刊
「シニアになって米国の子供向け英語フォニックスのオンライン教育を受講してみた」
「シニアになって米国高校生向け米国史オンライン教育を受講してみた」
「シニアになって米国高校生向け化学オンライン教育を受講してみた」など
・ビジネスコンサルティング技術関連の著書に「ビジネスコンサルティング技術・マインド体系」「新規事業アイデア創造の技術」「ビジネスレポートを書く技術」「ビジネスプレゼンテーションの技術」など14冊がある。
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