- 英語リスニングに強くなる!英音研公式ブログ / 205. 心に響く英語ことわざ
公開日
2025.04.02
更新日
2025.04.05

心に響く英語ことわざ(420)精神分析学者ジークムント・フロイトの名言 Being entirely honest with oneself is a good exercise.(正直の旗印)
“Being entirely honest with oneself is a good exercise.”
直訳は「自分にひたすら正直でいることは、よい修練になる」で、似た意味のことわざに「正直の旗印」があります。
ジークムント・フロイト(Sigmund Freud)の名言”Being entirely honest with oneself is a good exercise.”の意味
自己認識の重要性
この名言は、自己認識の重要性を説いています。自己認識とは、自分自身の考え、感情、行動、価値観などを客観的に理解することです。フロイトは、人間は自分自身の本質を理解しようとせず、無意識のうちに様々な防衛機制を用いて真実から目を背けようとすると考えていました。
しかし、自分に正直であることは、真の成長への第一歩です。自分の弱さや欠点を受け入れ、それらと向き合うことで、より良い自分へと変わることができるのです。
無意識の探求
フロイトにとって、無意識は人間の心の重要な部分でした。無意識には、意識的な思考ではアクセスできない、様々な記憶や感情が潜んでいます。これらの無意識的な要素が、私たちの行動や思考に大きな影響を与えていると考えられていました。
自分に正直であるためには、自分の無意識を探求することが重要です。夢分析や自由連想などの方法を用いて、無意識にアクセスし、そこに隠された真実を理解しようと努めるのです。
勇気と忍耐
自分に正直であることは、簡単ではありません。自分の弱さや欠点に直面するのは、時に苦痛を伴います。しかし、フロイトは、真の成長には勇気と忍耐が必要であると信じていました。
自分に正直に向き合うことで、私たちはより強い人間になり、より充実した人生を送ることができるのです。
現代社会への示唆
フロイトの名言は、現代社会にも多くの示唆を与えてくれます。現代社会は、情報過多であり、自己欺瞞に陥りやすい環境にあります。私たちは、常に他人と自分を比較し、理想的な自分像を追い求めようとします。
しかし、大切なのは、ありのままの自分を受け入れることです。自分に正直であることで、私たちは真の幸福を見つけることができるのです。
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似た意味の英語のことわざ
Honesty is the best policy.
正直は最善の策 という意味のことわざです。これは、嘘をついたりごまかしたりするよりも、正直に話す方が長期的には良い結果をもたらすという意味です。
このことわざは、「Being entirely honest with oneself」 と似ています。なぜなら、自分自身に正直であることは、最終的には他人にも正直であることにつながるからです。自分自身を欺いている人は、他の人を欺く可能性も高くなります。
Know thyself.
汝自身を知れ という意味の古代ギリシャの哲学者の言葉です。これは、自分自身を理解することが、人生で最も重要なことであるという意味です。
「Being entirely honest with oneself」 は、「Know thyself」 と密接に関係しています。なぜなら、自分自身を理解するためには、自分自身に正直であることが不可欠だからです。自分の考え、感情、行動を正直に分析することで、自分自身についてより深く理解することができます。
Look within.
内省せよ という意味のことわざです。これは、自分の内面を深く見つめ、自分自身について考えることが重要であるという意味です。
「Being entirely honest with oneself」 は、「Look within」 とも関連しています。なぜなら、自分自身に正直であるためには、自分の内面を深く見つめる必要があるからです。自分の考えや感情を正直に分析することで、自分自身についてより深く理解することができます。
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似た意味の日本語のことわざ
正直の旗印
正直の旗印 とは、正直であることを自分の生き方として貫くことを意味します。このことわざは、常に正直に行動することが大切であるという意味です。
「Being entirely honest with oneself」 と似ているのは、自分自身だけでなく、他人に対しても正直であることが大切であるという点です。自分自身に正直であることは、他人に対しても正直であることへの第一歩です。
清水の鏡(しみずのかがみ)
清水の鏡 とは、澄み切った清水のような、清らかな鏡を意味します。このことわざは、自分の心を澄み切らせ、真実を見極めることが大切であるという意味です。
「Being entirely honest with oneself」 と似ているのは、自分自身の心の曇りを払拭し、真実を見極めることが重要であるという点です。自分の考えや感情に囚われず、客観的な視点で自分自身を見つめることで、真実を見極めることができるようになります。
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ジークムント・フロイトの生い立ち
幼少期
ジークムント・フロイトは、1856年5月6日にオーストリアのフライブルク(現チェコ領プシーボル)で生まれました。彼は、八人の子供を持つユダヤ人家庭の次男坊でした。
フロイトの父親は、毛織物商人で、厳格な性格の持ち主でした。母親は、フロイトをとても可愛がり、愛情を注いでいました。
フロイトは幼い頃から非常に知的な子供で、5歳でドイツ語、8歳でラテン語を習得しました。また、文学、歴史、哲学に興味を持ち、多くの本を読みました。
ウィーン大学入学
1873年、フロイトはウィーン大学に入学し、医学を学びました。当初は生理学に興味を持っていましたが、後に神経学に興味を持ち始めました。
ウィーン大学在学中に、フロイトは著名な生理学者エルンスト・ブリュッケに師事し、脳の研究に携わりました。また、哲学者のフランツ・ブレンターノからも影響を受けました。
脳神経学者としてのキャリア
1881年、フロイトはウィーン大学を卒業し、脳神経学者としてキャリアをスタートしました。
その後、フランスのパリに留学し、著名な神経学者ジャン=マルタン・シャルコーのもとで催眠療法を学びました。シャルコーの影響を受け、フロイトはヒステリー患者の治療に携わるようになりました。
精神分析学の誕生
1885年、フロイトはヨーゼフ・ブロイアーという医師と出会い、共同でヒステリー患者の治療を行いました。
ブロイアーとの共同研究の中で、フロイトは、患者の無意識を探求することで、ヒステリー症状を改善することができるということに気づきました。これが、精神分析学の誕生のきっかけとなりました。
その後の生涯
1895年、フロイトは「夢判断」を出版し、精神分析学を体系的にまとめました。その後、フロイトは多くの著作を発表し、精神分析学を世界中に広めました。
フロイトの生い立ちは、彼の後の業績を理解する上で重要です。フロイトは、幼少期から知的好奇心旺盛で、新しいことに挑戦することを恐れない性格でした。また、常に患者を第一に考える、倫理観の高い医師でした。
フロイトの精神分析学は、20世紀の心理学と精神医学に大きな影響を与えました。彼の理論は、今日でも議論の的になっていますが、現代の心理学と精神医学の基盤を築いたことは間違いありません。
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この記事もご覧ください。
心に響く英語ことわざ(419)社会心理学者のエーリッヒ・フロムの名言 Creativity requires the courage to let go of certainties.(捨てる勇気あればこそ、新しいものが生まれる)
https://www.eionken.co.jp/note/rich-fromm/
心に響く英語ことわざ(421)聖人マザー・テレサの名言 People are often unreasonable and self-centered. Forgive them anyway.(恕する心は美徳なり)
https://www.eionken.co.jp/note/mother-teresa/
英語リスニング脳構築のポイント「単語ごとの英音認識」と「意味の理解」ができるようになる学習法
https://www.eionken.co.jp/note/listening-english-recognition-understanding/
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著者Profile
山下 長幸(やました ながゆき)
・英音研株式会社創業者・代表取締役
・米国系戦略コンサルティングファームであるボストン コンサルティング グループ(BCG東京オフィス)及びNTTデータ経営研究所において通算30年超のビジネスコンサルティング歴を持つ。BCGでは日本のみならず、米国・欧州企業向けに経営戦略、マーケティング戦略、業務改革(BPR)、新規事業や新サービス開発プロジェクト、ソーシャルメディアマーケティングなどを多数経験。NTTデータ経営研究所においては、グローバルビジネス推進センターのエクゼクティブコンサルタントとして、米国、中国、台湾、香港、ベトナム、タイ、マレーシア、インドネシア、バングラデシュ、UAE、サウジアラビアなどにおける市場調査・輸出拡大戦略立案などに従事。
・英語リスニング教育の専門家。長年、英語リスニング学習を実践・研究し、日本人に適した英語リスニング学習方法論を構築し、サービス提供のため英音研株式会社を創業。
・英語スピーキング脳を構築する効果的な学習方法も考案、英音研公式ブログに学習方法を投稿。
・趣味は米国の映画・ドラマを視聴して、米国人の価値観、文化、風習などを感じ取ること
・最近は、長年疑問に思っていたことや知りたいと思っていたことを生成AIに質問して、回答を読んで納得したりしている。これからの時代は膨大な知識データベースでもある生成AIへの質問力がポイントになると考えている。
・晴れていると、近くの小さな川沿いをウォーキングして、季節の移ろいを感じている。
・英語関連の著書に「生成AIをフル活用した大人の英語戦略」「英語リスニング学習にまつわるエトセトラ:学習法レビュー」「なぜ日本人は英語リスニングが苦手なのか?」など8冊がある。
Amazon.co.jp: 英音研株式会社: 本、バイオグラフィー、最新アップデート
・「シニアになって米国オンライン教育を受講してみた」シリーズとして9冊の書籍を発刊
「シニアになって米国の子供向け英語フォニックスのオンライン教育を受講してみた」
「シニアになって米国高校生向け米国史オンライン教育を受講してみた」
「シニアになって米国高校生向け化学オンライン教育を受講してみた」など
・ビジネスコンサルティング技術関連の著書に「ビジネスコンサルティング技術・マインド体系」「新規事業アイデア創造の技術」「ビジネスレポートを書く技術」「ビジネスプレゼンテーションの技術」など14冊がある。
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