- 英語リスニングに強くなる!英音研公式ブログ / 205. 心に響く英語ことわざ1
公開日
2025.04.02
更新日
2025.08.04

心に響く英語ことわざ(487)第二次世界大戦中に英国首相だったウィンストン・チャーチルの名言 We make a living by what we get, but we make a life by what we give.(与えることの喜びを知る)
“We make a living by what we get, but we make a life by what we give.”
直訳は「私たちは得ることで生計を立てるが、与えることで人生を築くのである」で、似た意味のことわざに「与えることの喜びを知る」があります。
ウィンストン・チャーチル(Winston Churchill)の名言 We make a living by what we get, but we make a life by what we give.の意味
この言葉は、私たちが生きていく上で、経済的な安定や物質的な豊かさも大切ですが、それ以上に、他者への貢献や社会への奉仕といった、与えることによって人生に真の意味を見出すことができるということを示しています。
より具体的に言うと、
「得るもの」: 給料や報酬など、生活していくために必要な経済的な収入を指します。
「与えるもの」: 時間、才能、お金、愛情など、自分のもっているものを他の人や社会のために使うことを指します。
「生計を立てる」: 物質的な生活を維持すること、つまり食べる、着る、住むといった基本的なニーズを満たすことを意味します。
「人生を築く」:単に生きていくだけではなく、より豊かな人生を送ること、つまり、自己実現や幸福感、そして社会への貢献を通して、自分の人生に意味を見出すことを意味します。
つまり、この言葉は、お金を稼ぐことだけが人生の全てではないということを教えています。お金を稼ぐことはもちろん大切ですが、それ以上に、自分の持っているものを他の人と分かち合い、社会のために貢献することで、より充実した人生を送ることができるという考え方です。
なぜこの言葉が重要なのか
この言葉が現代社会において特に重要視される理由は、以下の点が挙げられます。
物質主義への警鐘:
物質的な豊かさばかりを追い求める現代社会において、この言葉は、私たちに心の豊かさや人間関係の大切さを思い出させてくれます。
幸福感の源泉:
多くの研究で、他者への貢献やボランティア活動などが、幸福感につながることが示されています。
持続可能な社会:
個人だけでなく、社会全体としても、与えること、つまり持続可能な社会の実現に向けて貢献することが求められています。
まとめ
チャーチルのこの名言は、私たちに、単に生きていくだけではなく、より豊かな人生を送るためには、与えることの大切さを教えてくれます。お金を稼ぐことだけでなく、自分の持っているものを他の人と分かち合い、社会のために貢献することで、私たちはより充実した人生を送ることができるのです。
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似た意味の英語のことわざ
It is more blessed to give than to receive.(与える方が受けるよりも祝福されている。) このことわざは、新約聖書のマタイによる福音書に由来し、他人に与えることの喜びや、その行為がもたらす精神的な豊かさについて述べています。
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似た意味の日本語のことわざ
与えることの喜びを知る:これはことわざというよりは慣用句に近いですが、他人に何かを与えることで得られる喜びを表現しています。チャーチルの名言と同様に、与えることによって人生が豊かになるという考え方を表しています。
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ウィンストン・チャーチルの生い立ち
激動の時代を生き抜いた不屈のリーダー
ウィンストン・チャーチルは、20世紀を代表する政治家の一人であり、第二次世界大戦中のイギリス首相として、ナチス・ドイツとの戦いを指揮し、連合国の勝利に大きく貢献しました。彼の生涯は、政治家としての活躍だけでなく、作家、歴史家、そして卓越した演説家としての顔も持ち合わせており、多才な才能を発揮した人物として知られています。
華麗なる家系と波乱万丈な若き日
生まれ: 1874年11月30日、イギリスのブレナム宮殿で、政治家であった父ランドルフ・チャーチルの長男として誕生しました。
名門の血統: 彼の家系は、スペイン継承戦争で活躍した初代マールバラ公爵にまで遡る名門で、裕福な環境で育ちました。
軍人としての経験: イートン校、サンドハースト王立軍事学校を経て、陸軍に入隊。スーダンやインドなどでの従軍経験を積みました。
ジャーナリストとしての活動: 軍人時代には、キューバ独立戦争を取材するなど、ジャーナリストとしても活躍しました。
政治家としてのキャリアのスタート: 26歳で下院議員に初当選し、政治家としての道を歩み始めます。
挫折と復活
チャーチルは、政治家としてのキャリアにおいて数々の浮き沈みを経験しました。第一次世界大戦中のダーダネルス海峡作戦の失敗責任を問われ、政治の表舞台から遠ざかる時期もありました。しかし、彼は決して諦めず、歴史や文学の研究に没頭し、作家としても活躍しました。
第二次世界大戦とリーダーシップ
首相就任: 第二次世界大戦が始まると、チャーチルは再び政治の表舞台に現れ、1940年にイギリス首相に就任しました。
不屈の精神: ナチス・ドイツの猛攻にさらされながらも、国民に希望と勇気を与える演説を繰り返し、ドイツに対する抵抗を率いました。
連合国勝利への貢献: アメリカとの同盟関係を築き、連合国を勝利に導きました。
戦後の政治: 戦後も政治活動を続け、1951年から1955年まで再び首相を務めました。
チャーチルの魅力と遺産
チャーチルの魅力は、その卓越したリーダーシップ、雄弁な演説、そして危機感あふれる状況下でも冷静さを失わないところにあります。彼の言葉は、今もなお世界中で引用され、人々に勇気を与えています。
チャーチルの主な業績
第二次世界大戦におけるイギリスの勝利: ナチス・ドイツの侵略からイギリスを守り抜き、連合国の勝利に貢献しました。
民主主義の守護: ナチス・ドイツのような全体主義と戦い、民主主義を守り抜きました。
歴史家・作家としての活躍: 歴史や文学の研究にも熱心に取り組み、数々の著書を残しました。
演説家としての才能: 彼の演説は、人々の心を揺さぶり、行動を促す力を持っていました。
チャーチルは、激動の時代を生き抜き、その勇気と決断力、そして卓越したリーダーシップで、世界に大きな影響を与えた人物です。彼の生涯は、私たちに多くの教訓と希望を与えてくれます。
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著者Profile
山下 長幸(やました ながゆき)
・英語リスニング教育の専門家。長年、英語リスニング学習を実践・研究し、日本人に適した英語リスニング学習方法論を構築し、サービス提供のため英音研株式会社を創業。
・英語関連の著書に「生成AIをフル活用した大人の英語戦略」「英語リスニング学習にまつわるエトセトラ:学習法レビュー」「なぜ日本人は英語リスニングが苦手なのか?」など17冊がある。
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