- 英語リスニングに強くなる!英音研公式ブログ / 205. 心に響く英語ことわざ
公開日
2025.04.02
更新日
2025.04.04

心に響く英語ことわざ(221)Example is better than precept. 論より証拠
Example is better than precept.
直訳は「模範は教訓より優れている」で、似た意味の日本のことわざに「論より証拠」があります。
“precept”は「教え、教訓、処世訓」などを意味し、発音は“príːsept”、音節は“pre・cept”です。
このことわざは、単に言葉で教えるよりも、実際に模範を示す方が、人に影響を与え、行動を促すことができるという意味です。
このことわざの背景には、人は言葉よりも行動に影響を受けやすいという人間の心理が考えられます。人は、誰かに何かを言われても、すぐに従うとは限りません。しかし、自分が尊敬する人や信頼する人が、実際にその行動をしているのを見ると、自分もそうしたいという気持ちが湧いてきます。
このことわざは、教育や指導の場面でよく用いられます。子供や部下を指導する際には、単に言葉で指示するだけでなく、自分が率先して模範を示すことが重要です。そうすることで、相手はより深く理解し、行動に移しやすくなります。
以下、このことわざの意味をより詳しく理解するために、いくつかのポイントを説明します。
模範の重要性
このことわざでは、模範が教訓よりも優れているとされています。これは、模範には以下のような利点があるからです。
説得力がある: 言葉よりも行動の方が、より説得力があります。
理解しやすい: 言葉で説明するよりも、実際に模範を示す方が、相手は理解しやすいです。
意欲を高める: 模範を見ることで、相手は自分もそうしたいという意欲を高めることができます。
模範の種類
模範には、以下のような種類があります。
行動の模範: 自分が率先して行動することで、模範を示す方法です。
人格の模範: 自分の高い人格によって、模範を示す方法です。
言葉の模範: 自分の言葉遣いによって、模範を示す方法です。
状況に応じて、これらの模範を組み合わせて示すことが効果的です。
模範を示す際の注意点
模範を示す際には、以下の点に注意する必要があります。
自分が模範となるにふさわしい行動をしているか: 自分が模範となる前に、自分が正しい行動をしていることを確認する必要があります。
相手が模範を受け入れやすい状況を作っているか: 相手が模範を受け入れやすい状況を作ることが重要です。
相手を尊重しているか: 模範を示す際には、相手を尊重し、押し付けがましくならないようにする必要があります。
ことわざの解釈
このことわざは、必ずしも言葉で教えることが悪いという意味ではありません。言葉で教えることも重要ですが、同時に模範を示すことも重要であるということです。言葉と模範を組み合わせることで、より効果的に相手に影響を与えることができます。
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“Example is better than precept.”に似たことわざ
1.Actions speak louder than words.
これは、「行動は言葉よりも雄弁に語る」という意味のことわざです。「Example is better than precept.」と同様に、言葉よりも行動の方が重要であることを強調しています。
2.Practice what you preach.
これは、「自分が言うことは、自分も実行する」という意味のことわざです。指導者や教師など、人に影響を与える立場の人にとって、特に重要です。
3.Seeing is believing.
これは、「百聞は一見に如かず」という意味のことわざです。実際に自分の目で見ることで、初めて理解できることがあるという意味です。
4. A good example is the best sermon.
これは、「良い模範は、最良の説教である」という意味のことわざです。「Example is better than precept.」とほぼ同じ意味ですが、宗教的な意味合いを含んでいます。
5. Example is more potent than precept.
これは、「模範は教訓よりも強力である」という意味のことわざです。「Example is better than precept.」とほぼ同じ意味ですが、より強い表現になっています。
6. Deeds, not words.
これは、「言葉ではなく、行動で示せ」という意味のことわざです。「Example is better than precept.」とほぼ同じ意味ですが、より簡潔な表現になっています。
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「論より証拠」
「論より証拠」とは、「あれこれと議論を重ねるよりも、証拠を提示する方が確実である」という意味のことわざです。
「論」とは、意見を交わし合う議論のことを指します。そして「証拠」は、真実や事実を明確にする根拠となるもののことです。
議論を重ねることは重要ですが、証拠があれば、議論をより早く結論に導くことができます。また、証拠は客観的な事実であるため、議論をより説得力のあるものにすることができます。
「論より証拠」と似た日本語のことわざ
「論より証拠」と似た意味を持つ日本語のことわざはいくつかあります。以下にいくつか例を挙げ、それぞれのニュアンスの違いについても説明します。
百聞は一見に如かず:
実際に自分の目で見ることで、初めて理解できることがあるという意味のことわざです。「論より証拠」と同様に、言葉による説明よりも、実際に証拠を提示することの重要性を強調しています。
行は言よりも雄弁なり:
行動は言葉よりも説得力があるという意味のことわざです。「論より証拠」と同様に、言葉よりも行動の方が相手に強い印象を与えることを強調しています。
証拠は雄弁:
証拠は言葉よりも雄弁に語るという意味のことわざです。「論より証拠」とほぼ同じ意味ですが、より簡潔な表現になっています。
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英音研noteページ
https://note.com/eionken/