- 英語リスニングに強くなる!英音研公式ブログ / 205. 心に響く英語ことわざ
公開日
2024.01.30
更新日
2024.04.10
心に響く英語ことわざ(203)He who touches pitch shall be defiled. 朱に交われば赤くなる
He who touches pitch shall be defiled.
直訳すると「ピッチに触れた者は汚されるであろう」となり、似た日本のことわざに「朱に交われば赤くなる」があります。
「pitch」は、タールなどの黒色の粘着性のある物質のことです。
このことわざは、タールに触れると、その粘着性によって汚れてしまうという意味から、悪いことに近づくと、その影響を受けて自分も悪い人になってしまうという意味を表しています。
そのため、このことわざは悪い人や悪い環境に近づかないように警告する意味合いで用いられます。
ではなぜ、悪いことに近づくと、その影響を受けて自分も悪い人になってしまうのでしょうか?
人間は、周囲の環境や人に影響を受けやすい生き物なので、悪い人や悪い環境に身を置くと、その人の言動や考え方に触れることで、自分も悪い考え方や行動を身につけてしまうと言うことだと考えられます。
“defile”は「汚す、汚染する」などを意味し、発音はdifáil、音節はde・fileです。
以下のような用例があります。
The river was defiled by the factory’s waste.
(工場の廃棄物によって川が汚染された。)
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似た英語のことわざとしては以下のものがあります。
“Birds of a feather flock together.“(類は友を呼ぶ)
“Evil communications corrupt good manners.“(悪い交わりは善良な習慣を腐敗させる)
“One rotten apple spoils the barrel.“(腐ったリンゴは樽を台無しにする)
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この英語のことわざに似た日本のことわざの「朱に交われば赤くなる」の「朱」は、赤色の顔料で、中国では古くから縁起の良い色とされています。
しかし、その朱色は、一度染み付くとなかなか落ちないものです。
このことから、悪い人や悪い環境に近づくと、その悪い影響を受けて、自分も悪い人になってしまうという意味のことわざとして使われるようになりました。
悪事を働いて大儲けをしている人たちを見てもうらやましいと思わず、わずかな収入でも地道に働いている人たちの仲間でいる方が、まっとうな人生を歩めると思います。
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似た日本語のことわざとしては以下のものがあります。
「水は方円の器にしたがう」
水は、その容器の形状に合わせて形を変えるように、人は周囲の環境に影響を受けるという意味です。
良い人や良い環境に身を置くと、自分も良い人になるという意味の教訓です。
この記事もご覧ください。
心に響く英語ことわざ(202)He that falls today may rise tomorrow. 七転び八起き
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